福岡高等裁判所 昭和27年(う)1177号 判決
そもそも、貸金業等の取締に関する法律第二条にいわゆる「業として行うもの」とは反覆継続の意思を以て同条所定の金銭の貸付又は金銭の貸借の媒介行為を行うものと解すべきであるが、同条所定の貸金業を行つたというには、客観的に貸金業としての形態を具備すべき行為が存しなければならない。即ち、不特定若しくは相当多数の者に金銭の貸付又は金銭貸借の媒介行為を為し得べき状況の存すること、換言すれば、貸金者又は金銭貸借の媒介者の許に行けば、金を借ること又は金銭貸借の媒介を受け得べきことが、不特定若しくは相当多数の者に知られているという事実の存することは、右所為が前記法条にいわゆる貸金業にあたるか否かを決すべき重要な標準をなすものといわなければならない。従つて前記のような事実が存しないならばたとい反覆継続した貸金又は金銭貸借の媒介行為があつても前記法条にいわゆる貸金業にあたらない場合がありうるのである。
(後略)